中国から感じる台湾・ASEANへの覇権主義リスク
政治、経済、科学、あらゆるエリアに置いて、諸外国にとっての中国リスクの強大化は最近のテーマですね。あの指導者が、権力を自分に集めれば集めるほど、このリスクは強大化します。先行きがどんどん不透明になるので。そして、周辺国が距離を取り始める。独裁国家であるロシアと北朝鮮以外は、ですが。
文句なしに中国トップの起業家の1人であり、アリババの創業者である馬さんですが、今どこに行ったか知ってる人いますか?ほんの少し、一党独裁共産党政権にチクリと言ったとか言わなかったとか噂されるとこのザマです。香港由来の我らがジャッキーチェンも、牙が落ちて丸くなってからずいぶん時が経ちますしね。
外国と関係が深い人々ほど、国内政治にピリピリするこの状況は、グローバルな政治・経済活動にとってあまり健康的ではないでしょう。
以前にも、私が主宰する経営者向けオンラインサロンで皆さんと議論したのですが、この辺りの事情が延長した先に「台湾リスク」があるため、日本からの中小企業(例えば、サロン参加者の1クライエントさん)のビジネス進出の意思決定が、少し難しくなってきています。台湾はすごく大事な国際市場ですしパートナーなりえますが、有事の際にはすぐ逃げられる状況をこちらが準備してから進むことが重要ですね。
一方で、地政学的リスクとしては比較的リラックスしているのが ASEAN諸国です。日本以外の多くの専門家の英語記事も読みますが、台湾海峡と比べると、南シナ海における中国の覇権行動はまだ限定的です。
プラス、台湾と異なり、ASEAN諸国の多くは、中国の覇権主義に対して警戒は強めつつ(ASEAN会議では常に何か言うとる)も、できるだけ中立を保ち、中国からの移民の歴史も太いため、比較的仲の良い国がほとんど。故に、台湾に何か起きてから、次に南シナ海が危なくなるだろう、と結論づける声が今は強いです。
シンガポールやマレーシア、ベトナムやタイの国際ビジネス上での地位がさらに上がっています。
いずれにせよ、この状況がもう少しクリアになるまでは、中国大陸に出張るには、小規模事業者にとっては中々難しいかもですね。私のLinkedInアカウントにも、中国の大学から直接リクルートのメールが来ますが、しばらくは静観の構えです。
(source: https://president.jp/articles/-/63034)
(photo credit: UnsplashのNuno Albertoが撮影した写真)
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