【サロン3x】参考資料その1
今回は出張組が多く参加者は2名(ほなこう氏・ふじけん氏)私の合計3名でした。テーマは「新時代にY/Z世代と働くということ」でしたが、少人数らしく、和気藹々と活発な議論を伴うオンライン会合となりました。20分ほど延長しつつも、お二人の現場からの報告や工夫も聞けて、大変勉強になりました。どうも有難うございました!
ほなこう氏からは、関係することも多い美容業界における「心理的安全性」について、実際のケースを基に経営者とスタッフとの認知の乖離に触れつつ共有してもらいました。確かに、この超レッドオーシャン市場(特に松山界隈はすごいとのこと)において、「短期的に売上・利益があがっている」会社の方針も理解できますが、そうした組織は人が辞める頻度が高く、止めた若手はなんと(せっかく「手に職を付けた」にも拘わらず)多業界(例えば飲食産業など)へ転職するケースもあるとのこと。
皆さん、ここがY/Z世代ですよね!「(従来型スキルとしての)美容師」への拘りよりも、「私がやりたい(ヴィジョン経営における『WHY』部分に相当)ことを優先した結果、それを実現できる方向へ軽やかに転身してしまう、ということです。この柔軟さというか、執着のなさは、アラフィフおっさん世代の我々が愕然とするところです。「せっかく身に着けた技なのだから、我慢しろよ!」と言ってしまいそうですが、これがもう古い。多くの経営者が拘る「属人的にせずマネジメントで制御する」という意志が、むしろ「個人のcreativity」には大きな邪魔となるという指摘も、大変に合点がいくものでした。
ふじけん氏が、訪問看護・介護事業における「心理的安全性」と「creativity」の発露についての観察も、非常にインサイトフルでした。介護保険の利用など、その多くを国の政策・制度で縛られてしまう業界ゆえに、サービスの多くが「自由度が低い」という悩みがあります。スタッフも時給で縛られることになり、「自分らしさとcreativity」は発揮しにくい。とくに、「creativeに頑張っても給与は同じ」であれば、そのmotivationも減衰して行きます。
だが、その縛りから少し外れた、行政が監督はするのだが、比較的新しい試み(例えば離島での「認知症カフェ」など)であれば、新しいサービスゆえその部分は行政指導も細かく絡んでは来ないため、その部分をカプセル化して、個人のcreativityを発揮させる「実験場」とすることができるという視点は秀逸ですね。それが直接給与には反映されなくても、「やりがい」の向上においては巨大な効果をもたらすはず。今後とも、周囲にそうした「実験環境」を置くことで、間接的に本業の訪問看護事業に好影響を与えようという方向性は素敵だと思います。