第7回コーチングサロン21世紀的対機説法のテーマは「他力を知る」で開催されました。
今回のテーマは「他力」で真宗ど真ん中のイシューでもありますから、まずはご門主の「他力の解説」が歴史的背景と今日的な課題とを踏まえて離されたところからスタートしました。
次にコーチHirokiさんから「efficacy(社会心理学で通常用いられるAlbert Bandura博士由来の「self-efficacy」とは意味合いが異なる気がします)」を持つことが、どのように人をopen-mindedにし、結果として多くの選択肢に目が開くようになるか、それが結果として願望を実現する力になるか、というコーチイング観点での説明がなされました。
それを受けて、次に私が、「self-efficacy」の操作的定義と初期の社会実験研究の報告をシェアしつつ、「他力」をもう少し俯瞰し「宗教への信心」とし、それを持つことが日常生活や心身の健康にどういう影響を与えるのかというHarvard研究を紹介。自分をコーチングする際に宗教がどう「活用」されるかについて話ました。
その後も、「自己を信頼し自力で一生懸命目標を追う」ことと「その一生懸命さの外側の思いもつかない部分に他力が見える」というバランスについて鼎談が進んだように思います。
最後は、「自力を信じ自信をもってじたばたしている中でその先に仄かに見え始める『他力道』へのいざない」という辺りが、今回の落としどころだったように思います。他力的な視点が、自力がメインに感じられることの多いコーチングに入ると、広がりが出ますね。
(ちなみに、同様のテーマで行われた「仏教と科学のサロン」でのご門主との対談についての感想は、こちらから。)