宗教組織のマーケティングについて思う
新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言の対象地域が2日から広がり、その前に全国知事会も県境をまたぐ夏休みの旅行や移動について「原則中止・延期」を国民に呼びかけるよう政府に提言した訳ですが、ちょうどその直前に関西方面へ出張って数泊して多度津に戻ってきました。今回は後半に、大阪と京都で、宗教者の皆さんとの会合が多かったです。真言宗系、浄土真宗系…と宗派は分かれますが、寺や教団が抱える課題についての相談や議論を多く行いました。つくづく、宗教界も「『中の人』のみで従来の方法論にて生き延びる」ことが難しい時代に入ってきたと痛感します。特にコロナ下において大きく変わった「シャバ」の世界で、通常の「ネハン」だけを適用しても功を奏さないことは、信者さんや檀家さんのみならず、宗教者自身がそう考えていることを確認しました。
宗教組織に「マーケティング」を入れると言うと、途端に「金儲け主義」やら「宗教はそういうものではない」という声を出す人がいるが、あまりに「マーケティング」に対しての意識が古すぎます。「マーケット(市場)」を「作っていく現在進行形の作業(ing)」がそもそもの「marketing」だと考えるとき、この不明瞭な21世紀においては、どんな領域でもマーケティングの対象になりえる。大阪では仲良しの国立系大学教員とも話しましたが、「教育」もいま積極的に「マーケティング」や「経営戦略」といった手法を大真面目に取り入れています。そして「オンライン戦略」。こちらも外せません。が、内部人材だけではどうしても動きが鈍い。
この20年間弱、この辺りのテーマは有志で語っていたものですが、いよいよ、大真面目に皆さんが行動に移らないと組織の存続が危ぶまれるな…というヒリヒリした感覚を持っています。我々ができることには限界がありますが、それでも、微力ながら引き続き色々と動きたいなと思います。(写真は、久しぶりに見た夜の京都タワーの景色)
→ そんな問題意識にヒットする対談が聞けるかも知れません、こちらで。